膝に水がたまる、股関節の痛み
ヨガのポーズも自由に。あぐらも組めるようになりました。
《膝・股関節・足の痛み》の症状でお困りだった患者さまからご感想をいただきました。
あぐらや正座ができない。立ち上がりや階段を降りるときも痛い。
どの部分の痛みも困りますが、膝関節を痛めると日常生活にかなり支障が出ますね。私も左膝を痛めましたが床に座るのが恐怖でした。そろ~っと生活していました。
治療が進むにつれて痛いところが変わるのはGood!
今回、右膝・右股関節の痛みでご来院されましたが、実はその半年前に転倒して左膝を打撲したとのこと。
その左膝をかばって生活しているうちに右膝が痛くなり水まで溜まってしまった(炎症が起きると関節に水が溜まる)。こういった例は結構あります。
体重を2本足で支えていたのに、その1本が使いづらくなると、逆側の足がその負担を一手に引き受けることになるからです。
でもその負担による症状(今回なら右膝・右股関節)はすぐには出てきません。左膝が痛い間はそちらに意識が行くからです。左膝の症状が和らいできたときにふと痛みを感じはじめたりすることが多いわけです。
人間の脳は、痛みを感じるときに優先順位を付けています。命に対するの危険度が高いものを優先的に感じるようになっています。
例えば、手の甲の皮膚をつねる。少し痛いですよね。
次に手の甲をつねった状態のまま、腕をつまようじで押されるととっても痛いですよね。
その瞬間、つねられていた手の甲の痛みはどこかに行ってしまう。
脳が優先順位を「手の甲の痛み」から「腕の痛み」に切り替えたわけです。このように痛みの優先順位は、その時の状況に応じて変わっていきます。
この方の場合、
- 左膝が打撲によって痛かった。
- 右脚に負担がかかり疲労が溜まる。
- 右膝にも負担がかかりだんだん痛くなっていた。
- 左膝が楽になってきた。
- 右膝の痛みが明確になった。
という流れがあったと想像できます。
そこから治療が始まったわけですが、これには続きがあり、右膝が楽になってきたら、「(元々からあった)右の股関節痛が明確になった。」
これも痛みの優先順位が変わったということ。
治療が進むにつれて「痛いところが変わった」ということはいいことです。さらに詳しくはこちらの記事にかいてあります。
施術と再発予防
医院で右膝の水を4~5回抜いておられましたが、初診時の触診ではまだ溜まっているよう。
しかし膝にかかる負担を軽減してあげると水は溜まらなくなります。そして元々溜まっていた水も体に再吸収されていきます。
触診すると、太ももの外側の筋肉がガチガチ。足首も股関節もやや硬め。この状態であれば当然膝への負担は減らず、再度水が溜まっていきます。
まずは足首・足指の動きを整えていきます。これだけでも太ももの硬さは柔らかくなります。足を治療するということで立ち方が変わっていくので根本的な改善につながる施術です。
さらに筋肉の緊張(硬さ)を取りたいので、股関節周辺から太ももの外側までを電気施術(深部の筋肉の硬さをゆるめることができるハイボルテージ電気)します。これは直接的なアプローチになるのでその場の変化が分かりやすい施術です。
これらを組み合わせながら治療を進めると、だんだん膝の水が減ってきて(体に再吸収された)、さらに痛みも軽くなってきました。ヨガでのポーズも自然とできるようになったようでした。
セルフケアはやはり足。足の指や足の裏をほぐしていきます。自分でできるような簡単なことでも立ち方が変わり、膝の負担が減っていきます。
病院や整体だけに頼るのではなくて、「自分でもできるんだ!」と感じてもらうことも大事ですね。
また少し改善してきたときに必要なのが「筋力を取り戻すこと」です。自分の体重を支えるために必要な筋肉は年々落ちていっています。それも気が付かない間に。ということでお尻と太ももの簡単なエクササイズも少しずつやっていただきました。
このエクササイズを2カ月続けてもらった後、触診するとお尻の筋肉がしっかりしていて、いいこと(悪いことも同じですが)をすると身体はやったように反応するもんだな~と感動しました。
この記事を書くためにカルテやLINEでやり取りしたものを見直していると、意識が高い方だなと改めて感じました。「お孫さんを膝を気にせず抱っこしたい」や「膝を気にせずヨガを楽しみたい」など目標があると快方に向かいやすいですね。
現在は月に1回メンテナンスでお越しいただいていますが、状態を崩すことなくいい感じ。これからも観劇やヨガを楽しんでくださいね。
ご感想
以下がいただきましたご感想です。ありがとうございました。
来院される前、どのような症状でお悩みでしたか?
- 転倒して以後、足、膝、股関節すべてが痛く、座れない、座れば立てないという状態でした。
現在その症状はどう変わりましたか?
- 痛みはまだ少し残っていますが、正座が出来るようになりました。
- 観劇が趣味で3時間イスに座っていると立てない、歩けない状態だったのが今はすぐに歩けます。
当院と他の医療機関とはどんな点で違いますか?
- まずは話しやすいことです。
- 「何とかして!」状態で飛び込んだのですが、ちゃんと親身になってどうにかしてあげようという先生の態度に感謝です。